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パトリシア・ベナーの看護理論とケアリング

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  • ケアリングについて詳しく知りたい
  • ケアリングと看護実践の関係性に興味がある
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のぴまゆ
以前、看護についてのケアリングという記事を掲載しました。

そこでケアリングについては様々な理論家や哲学者が述べていますが、ベナーも「看護はケアリングの実践」と述べています。

ベナーの看護理論は、看護師の経験と知識の進展を、初心者からエキスパートまでの5つのレベルで捉えた「初心者からエキスパートへ」というモデルで知られています。

ベナーは、パトリシア・ベナーという看護学者であり、彼女の理論は看護師が実際の臨床経験を通じてどのようにスキルを発展させ、患者ケアを向上させるかに焦点を当てています。

今回はパトリシア・ベナーの看護理論とケアリングについてお話したいと思います。

 

ベナーの看護理論:5つのレベル

ベナーの理論では、看護師が経験を積むにつれて進化する5つのレベルを提唱しています。

初心者 (Novice)

臨床経験がなく、教科書に書かれたルールやガイドラインに従って行動する。

上級初心者 (Advanced Beginner)

一定の臨床経験を積み、ルールを応用しつつ、状況に応じた判断を始める。

有能者 (Competent)

2〜3年の臨床経験を持ち、効率的に計画を立て、看護ケアを提供できる。

熟練者 (Proficient)

看護状況を包括的に理解し、柔軟かつ直感的に対応できる。

エキスパート (Expert)

深い洞察力と直感で状況を判断し、即座に適切な行動が取れる。

ベナーは、看護師がどのようにこれらのレベルを経て進化するかを説明し、経験が看護師のスキルとケアの質を向上させることを強調しています。

そして熟練した看護師は、医師の指示から何を省き、何を加えれば安全になるかと査定する。つまり技術面と思考面の組み合わせを行うわけです。

そして患者との関係において、あるレベルの傾倒と巻き込まれが必要と言っています。

看護師は患者から一定の距離を保ち、冷静でないといけないというイデオロギーの挑戦でもあります。

遠くで景色を見るような看護であってはならないと言っているのです。


ベナーのケアリング

ベナーは看護はケアリングの実践と述べています。

ベナーはケアリングを、看護師が患者に対して行う「実際の存在と関わり」として捉えています。

彼女のケアリング概念は、単なる技術的なスキルや知識だけでなく、看護師が患者とどのように関わり、患者の全体的な存在を理解しようとするかに焦点を当てています。

ベナーによれば、ケアリングは以下のような要素を含んでいます。

患者との関係

ケアリングは看護師と患者との信頼関係に基づいており、この関係が患者の治療や回復に重要な影響を与えるとされています。

状況理解

ケアリングを実践するためには、患者の置かれている状況やその背景を深く理解することが求められます。

これは、患者の苦痛や不安を軽減するための重要な要素です。

思いやりと共感

患者の苦しみやニーズに対して思いやりを持ち、共感することがケアリングの中心にあります。

これにより、患者は安心感を得ることができます。

ベナーは、ケアリングが単なる行為ではなく、看護師が患者に対して持つ心のあり方や態度であると述べています。

この考え方は、患者中心のケアを推進し、看護師が患者にとって信頼できる存在となるための重要な指針となります。

ベナーのケアリングの卓越性

ベナーの理論におけるケアリングの卓越性とは、看護師が経験を積むことによって、単なる技術や知識を超えた高度な看護実践を行えるようになることを指します。

これには、患者との深い関わりや、患者の全体的な存在を理解し、適切なケアを提供する能力が含まれます。

看護師が初心者からエキスパートへと成長する中で、このケアリングの卓越性が発揮されます。

看護実践の7つの分野

ベナーは、看護実践を7つの分野に分類し、これらが卓越したケアリングを実現するための基盤であると述べています。

これらの分野は、看護師が実践する際に不可欠なスキルや知識を体系化しています。

診断と患者の状況のモニタリング

患者の状態を的確に評価し、適切な診断を行う能力。

ケアリングの有効性の維持

患者に対して継続的にケアを提供し、その効果を維持する能力。

応答性のある患者ケア

患者のニーズに即応し、柔軟かつ適切なケアを提供する能力。

役割の変化に対する対応

患者やその家族の役割が変化する状況に対応し、支援する能力。

学習支援と患者教育

患者が自らの健康状態を理解し、適切に対応できるように支援する能力。

エンドオブライフケアと倫理的判断

終末期ケアにおいて、倫理的な判断を行い、尊厳あるケアを提供する能力。

協働的な実践

他の医療チームメンバーと協力して、最良のケアを提供する能力。

役割援助の8つの役割援助

ベナーは看護師の役割援助を重要な分野として挙げ、患者が治療や回復を進めるための8つの役割援助を提唱しています。

これらは、患者が健康を取り戻し、自己管理能力を高めるために看護師が果たすべき役割です。

指導者としての役割

患者やその家族に対して必要な情報を提供し、治療計画を理解しやすく伝える役割。

調整者としての役割

他の医療チームメンバーと調整し、患者に最適なケアを提供する役割。

擁護者としての役割

患者の権利を守り、最良のケアを受けるために声を上げる役割。

コンフォートプロバイダーとしての役割

患者の快適さを確保し、痛みや不安を軽減する役割。

治療的介入者としての役割

患者に対して治療的な介入を行い、健康を回復させるための支援をする役割。

コミュニケーターとしての役割

患者との効果的なコミュニケーションを通じて、ケアの質を向上させる役割。

教育者としての役割

患者やその家族に対して、病状や治療に関する教育を行い、自己管理を促進する役割。

ケアマネージャーとしての役割

患者の全体的なケアを管理し、ケアの継続性を確保する役割。

これらの分野や役割援助は、看護師が患者に対して質の高いケアを提供し、看護師としての職務を果たすための重要な要素です。

ベナーの理論に基づいたケアリングの実践は、患者の健康と幸福を最大限に支えるものであり、看護師としての成長と共に深化していくものです。

まとめ

いかがでしたか。

ベナーの看護理論は実践により導き出した理論として、様々な現場で活用されています。

看護理論とは、ある目的を達成しようとするために、看護場面をどうとらえればよいかを教えてくれるものです。

看護師として、ベナーの理論に基づいたケアリングを実践することで、患者との関係を深め、より質の高いケアを提供することができるでしょう。

今日もゆるーりとね💕

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  • この記事を書いた人

のぴまゆ

起業を目指すアラカンナースです。 看護教員をしていた経歴もあり、現役看護師としての知識も併せて、今までの自分の経験をアウトプットすることをお仕事にしたいと思い、電子書籍出版のお仕事をはじめました。看護師としてのキャリアを生かしながら、自立を目指すナースのサポーターとして、起業や副業に有益な情報を電子書籍として出版しています。 もっと豊かに、自分だけでなく、私の周りの人も幸せにしながらゆる~りと自己実現するというのが私のコンセプトです。 ブログでは私の電子書籍の情報や、看護師、看護学生さんにも有益な情報も発信していきたいと思います。

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