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バージニア・ヘンダーソンとその看護哲学~「看護の基本となるもの」と「看護論」のエッセンス~

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  • ヘンダーソンという人物を理解したい。
  • ヘンダーソンの看護論を知りたい。

 

1. はじめに

バージニア・ヘンダーソン(Virginia Henderson)は、看護の歴史において最も影響力のある人物の一人です。

彼女の著作や理論は、看護師が患者のニーズをより深く理解し、質の高いケアを提供するための指針となっています。

この記事では、ヘンダーソンの略歴を紹介し、彼女の代表著書「看護の基本となるもの」と「看護論」に込められた看護のエッセンスを探ります。

彼女は自分が作り出したのは、理論ではなく、定義であるとのべ、

「肯定的なもの、否定的なものを合わせ、私が受けたたくさんの影響の合成」と書いています。

2. バージニア・ヘンダーソンの略歴

バージニア・ヘンダーソンは1897年11月30日に米国ミズーリ州で生まれました。

第一次世界大戦中に看護への関心を高め、ワシントンの陸軍看護学校に入学し訪問看護となります。

看護教育を受けた後、ヘンダーソンは看護師としてのキャリアを積み、次第に看護教育や研究の分野での重要な役割を担うようになりました。

そしてコロンビア大学ティーチャーズ・カレッジに入学し、看護教育の学士号、修士号を取得しました。

その後教員としても活躍、またエール大学では看護研究の推進に寄与しました。

彼女は、看護師が患者の独立を支援し、患者が日常生活を営むために必要な援助を行うべきだと強調しました。

この考えは、彼女の理論の基礎となり、現在でも看護実践の根幹を成しています。

3. 「看護の基本となるもの」の概要

「看護の基本となるもの」(Basic Principles of Nursing Care)は、ヘンダーソンが看護師のためにまとめたガイドブックであり、

患者の基本的なニーズを満たすための看護ケアの方法を具体的に説明しています。

この著書の中で、ヘンダーソンは看護を「患者が独立して生活できるようにするための援助」と定義し、看護師が果たすべき14の基本的な役割を挙げています。

これらの役割は、患者の身体的、心理的、社会的なニーズを包括的にカバーしており、現代の看護実践にも通じるものです。


4. 「看護論」のエッセンス

「看護論」(The Nature of Nursing)は、ヘンダーソンが看護の本質について語った重要な著書です。

この中で彼女は、看護師の役割は単なる医師の補佐にとどまらず、患者の健康と生活の質を向上させる独自の専門職であると強調しています。

ヘンダーソンはまた、看護が科学と芸術の融合であると述べ、看護師が技術的なスキルと人間的な理解を持ってケアにあたるべきだと説きました。


5. ヘンダーソンの看護援助の実際

ヘンダーソンは看護の定義は看護師の独自の機能をうたっています。

「看護師の独自の機能は、病人であれ、健康人であれ各人が、健康あるいは健康の回復(あるいは平和な死)に資するような行動を行うことを助けることである。

その人が必要なだけの体力と意思力と知識を持っていれば、それらの行動は他者の援助を得なくても可能であろう。

この援助はその人ができるだけ早く自立できるように仕向けるやり方で行う。」

この定義につながる実際の援助とは

援助①一人ひとりの患者の生理的な平衡の保持あるいは再編成への努力の援助および一人ひとりの患者が基本的欲求を満たす、あるいは満たそうと努力することへの援助。

すなわち健康に関する生活行動への援助

援助②一人ひとりの患者が医師による診断・治療を受けていく過程で必要とする援助。医師の指示を実際的なものに変えて、患者がそれを実行するのを助ける

援助①と同じく、体力、知識、意思力に不足のある場合にそれを補うのである。

援助③ヘルスケアチームの中で援助①と②を独自の働きとする看護師は、チームの中で唯一患者と24時間共にいる。

患者一人ひとりに最も近い存在であるから、ヘルスケア・チームの構成員の人間関係を患者にとって有利なものとするように努める。

またチームの構成員に対して患者の代弁者となる。

ヘンダーソンの理論は、現代の看護においても重要な位置を占めています。

彼女が提唱した患者のニーズに基づく看護アプローチは、患者中心のケアの基礎として広く採用されています。

また、彼女の14の基本的な役割は、看護教育や実践においても依然として有用なガイドラインとして活用されています。

またこれらの看護論をベースに看護過程の展開を学生に教授している看護学校は多いです。



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6. まとめ

バージニア・ヘンダーソンの看護理論は、看護師が患者に対してどのようにアプローチすべきかを示す重要な指針です。

私自身、看護師を30年以上続けている中でこのヘンダーソンの看護論の影響を受けました。

そのうえで、私は看護を以下のように考えています。

看護とは、分け入ることではなく、その人が不足している部分をそっと支え、できないことを無理に強いるものでもなく、できないことは心安らかに
他者に依存できるよう、援助していくものである。
そして、それは、その人らしさを尊重した個別的なものである。

彼女の著書「看護の基本となるもの」と「看護論」に込められたエッセンスは、看護師が専門職としての誇りを持ち、患者の健康と生活の質を向上させるための道標となるでしょう。

この記事を通じて、ヘンダーソンの哲学とその現代への応用についての理解が深まることを願っています。

 

今日もゆるーりとね💕

 

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のぴまゆ

起業を目指すアラカンナースです。 看護教員をしていた経歴もあり、現役看護師としての知識も併せて、今までの自分の経験をアウトプットすることをお仕事にしたいと思い、電子書籍出版のお仕事をはじめました。看護師としてのキャリアを生かしながら、自立を目指すナースのサポーターとして、起業や副業に有益な情報を電子書籍として出版しています。 もっと豊かに、自分だけでなく、私の周りの人も幸せにしながらゆる~りと自己実現するというのが私のコンセプトです。 ブログでは私の電子書籍の情報や、看護師、看護学生さんにも有益な情報も発信していきたいと思います。

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