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- ヘンダーソンの看護過程の展開の仕方が理解できない方
- 通っている看護学校が看護過程の展開を「ヘンダーソン」で教授している
- 看護課程の展開の紙上事例の設定や添削に携わっている方
前回ヘンダーソンの看護過程の展開について解説しました。
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看護学生さん必見!ヘンダーソンの看護過程の展開について詳しく説明します!
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今回は、展開をしていく上で欠かせないツールである看護問題リストの活用方法について解説していきたいと思います。
前回の記事でご紹介したヘンダーソンの14の基本的欲求は、看護過程の展開において重要な役割を果たします。
それぞれの欲求が満たされているか、未充足であるかを評価し、それに基づいて看護問題を特定することが重要です。
今回は、「看護問題リスト」を活用して、実際にどのように看護問題を見つけ出すかについて詳しく説明します。
看護問題リストとは?
看護問題リストは、ヘンダーソンの14の基本的欲求に基づいて、患者の状態を評価するためのツールです。
このリストには、各欲求が満たされている状態と未充足の状態、それぞれに関連する看護問題の定義が含まれています。
具体的な看護問題をリストアップし、それぞれの問題がどのような状況に当てはまるかを明確にすることができます。
[特有の情報]と[支持する情報]の活用
看護問題を正しく特定するためには、特有の情報(特定の患者に関する詳細な情報)と支持する情報(一般的な観察や測定データ)を活用することが重要です。
ヘンダーソンの看護過程の展開では、情報を「現在の基本的欲求の状態」「常在条件」「病理的状態」にわけて整理してアセスメントしていきます。
整理する中で、情報は主観的データ(S)と客観的データ(O)に整理されます。
主観的データ(S): 患者から直接得られる情報や、患者の感情、主観的な訴えなど。例えば、「痛みがある」といった報告や、「眠れない」といった訴えが含まれます。
客観的データ(O): 観察や測定によって得られる情報。例えば、血圧や体温、皮膚の状態などの数値データや観察結果が含まれます。
看護問題の特定プロセス
患者のデータ収集
ペイパーペイシェントの場合、与えられた事例を読み込んで、その中から、その患者の常在条件、現在の基本的欲求の状態、病理的状態に分けて情報を整理します。
それぞれ、主観的データと客観的データとして記述していきます。
実習では、これは看護師が患者とのコミュニケーションや観察、測定を通じて行いますが、事例では紙面からそれを読み取っていかなくてはいけません。
収集したデータの分析
収集したデータを分析し、特有の情報と支持する情報を特定します。
例えば、患者が「食欲がない」と訴えた場合、これは主観的データ(S)です。
一方で、体重の減少や栄養状態の評価は客観的データ(O)となります。
看護問題リストとの照合
看護問題リストを参照し、収集したデータと照らし合わせて、どの看護問題が該当するかを特定します。
例えば、食欲不振の訴えと体重減少が確認された場合、「栄養の不足」の看護問題が該当するのではと予測をたてます。
看護問題の選定と根拠の明確化
選定した看護問題が適切であることを確認するために、特有の情報と支持する情報を根拠として明確にします。
例えば、「栄養の不足」の場合は、特有の情報として「標準体重より20%以上少ない体重」とあります。
この場合、まず患者の標準体重を身長と体重から計算し、現在の体重と比較し、20%以上少ない体重かどうかを調べて評価する必要があります。
もし当てはまれば、この看護問題は妥当であると言い切ることができます。
看護問題を特定してみましょう(具体例:看護問題「栄養の不足」)
①データ収集
主観的データ(S):患者が「最近食欲がない」と訴える。・・・支持する情報
客観的データ(O):体重が前月より5kg(標準体重の20%以上)減少している。・・特有の情報
②データ分析
患者の訴え(S)と体重減少(O)を分析し、栄養不足の可能性を考慮。
③看護問題リストとの照合
看護問題リストの「栄養不足」の項目を確認し、定義に合致するかどうかを判断。
定義:心身の成長・発達、および生命維持や健康の保持・増進に必要とされる栄養が不足している状態
④看護問題の選定と根拠の明確化
「患者が食欲不振を訴え、体重も減少しているため、栄養不足の看護問題が適切」と根拠を明確にする。
※特有の情報:一つあるだけで看護問題を判定できる情報
支持する情報:一つだけで看護問題を判定することは困難であるが、複数あることによって問題の存在が十分に示唆される情報
まとめ
看護問題リストを活用することで、患者の状態をより的確に評価し、適切な看護問題を特定することが可能になります。
学生の皆さんも、このリストを積極的に活用し、データを整理・分析して根拠に基づいた看護問題の選定を行いましょう。
正確なアセスメントと看護問題の特定は、質の高い看護ケアの提供に直結します。
頑張っている看護師さん、看護学生さんを応援します。
今日もゆるーりとね💕