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ゆるーりすと のぴまゆです。
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それではゆるーりとご覧ください。
こんな方におすすめ
- これから看護研究に取り組む方
- 看護研究に苦手意識のある方
- 簡単に看護研究の方法、進め方を知りたい方
目次
論文クリティークしたことがありますか
前回お話した文献検索において必ず必要なのが論文クリティークの知識です。
論文クリティークは、学術論文の評価と分析を行うプロセスです。
このプロセスは、研究の質を評価し、その有効性、信頼性、適用性を判断するために不可欠です。
看護研究においても、クリティークは研究結果の理解を深め、臨床実践に適用する際の価値を判断する上で重要な役割を果たします。
論文クリティークのポイント
1. 論文の概要を理解する
2. 研究の目的を評価する
3. 研究デザインの検討
4. データ収集方法の批判
5.倫理的配慮がされているか
6.考察の評価
7. 結果の分析
8. 結論の妥当性
9. 強みと限界の認識
10. 実践への応用
論文クリティークをしてみましょう
1. 論文の概要を理解する
まず、論文の抽象的な概要を読み、研究の目的、方法、結果、結論を理解します。この段階で論文の全体像をつかむことが重要です。
このときに論文の論理の一貫性を見ていくのですが、「結論」「目的」の順に読んでいくことをお勧めします。
なぜなら、結論は研究の問いの答えにあたる部分だからです。ここで一貫性のない論文は論理的とはいえないということになりますね。
2. 研究の目的を評価する
研究の目的が明確に定義されているか、そしてそれが看護の実践や理論にどのように貢献するのかを評価します。
目的が達成されているかどうかも考慮する必要があります。
3. 研究デザインの検討
使用された研究デザイン(実験的、観察的、ケーススタディなど)が研究の目的に適しているかを評価します。
また、デザインの選択が結果にどのような影響を与える可能性があるかも考慮します。
4. データ収集方法の批判
データの収集方法が適切であったか、信頼性と妥当性を確保するための措置が取られていたかを検討します。
この方法については特に慎重にクリティークしていく必要があります。
なぜなら、この方法が間違っていれば、同じ条件、同じ方法で研究を行ったとしても同じ結果が得られないからです。
同じ結果が得られることを再現性といい、研究にとっては重要部分となります。
5.倫理的配慮がされているか
倫理指針の基づいた基本原則が守られているか。これは研究デザインによって異なる点もありますが、
被験者に不利益を与えないように科学的合理性のある方法を用いていることが必須条件となります。
6.考察の評価
考察は、その内容が、誇張されていたり、ご都合主義になっていたり、分析が加えられていない事実の羅列になっていないか
という点をチェックしながら読んでいきましょう。
7.結果の分析
研究結果がどのように分析され、解釈されたかを評価します。
この結果は図や表で示されることが多くあります。数値が間違っていないか、図や表での記載誤りはないかなどチェックしていきます。
結果が客観性を保ち、研究の目的に対して答えを示すものになっているかを検討します。
8. 結論の妥当性
研究者が提出した結論が、収集されたデータと分析結果に基づいて妥当なものであるかを評価します。
また、結論が看護の実践や理論にどのように適用可能かも考慮します。
9. 強みと限界の認識
研究の強みと限界を認識し、それが結果の解釈にどのように影響するかを評価します。
限界を理解することは、研究結果の一般化の程度を判断する上で重要です。
10. 実践への応用
最後に、研究結果が看護実践にどのように適用可能か、またそのために必要な条件や考慮事項は何かを考慮します。
まとめ
このプロセスを通じて、読者は論文を批判的に読み、その価値と実践への適用可能性を自身で評価する能力を養うことができます。看護研究の論文クリティークは、研究の質を高め、看護実践におけるエビデンスベースのケアを推進するために不可欠です。
実はこのクリティークも厳密にいうと、研究デザインによりそのクリティークの視点は変わります。
日本看護協会出版の「よくわかる看護研究論文のクリティーク」に
研究デザイン別のクリティークチェックリストがあります。
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また、実際にクリティークの事例は「黒田裕子の看護研究 Step by Step」にあります。
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ぜひ参考にされてください。
頑張っている看護師さん、看護学生さんを応援します!
今日もゆるーりとね💕