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- ACPって何か具体的に知りたい
- ACPとADの違いを知りたい
- 具体的にどのようにACPに取り組めばよいのかわからない
- エンディングノートの活用の仕方を知りたい
- ACPとエンディングノートの違いを知りたい
目次
1. はじめに
人生の最期を迎えるとき、多くの人は不安や恐怖を感じるかもしれません。
しかし、その不安を少しでも和らげ、心穏やかに過ごすためには、事前の準備が大切です。
以前ACPについての記事を掲載させていただきました。
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アドバンスケアプランニング(ACP)って何?
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特に、医療の現場で長く勤務してきた緩和ケア病棟の看護師として、私は終末期の患者さんがどのように最期を迎えるかを多く見届けてきました。
その経験から、エンディングノートの重要性を感じ、今回はその役割についてご紹介します。
エンディングノートは、将来の医療方針や葬儀、相続、さらには家族へのメッセージなど、自分の希望や思いを整理して書き残すためのツールです。
このノートは、自分の人生の最期を自分らしく過ごすための道しるべであり、家族が不安なくその瞬間を迎えられるよう支える役割を果たします。
また、最近では「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」という概念が広まりつつありますが、エンディングノートとACPは似ているようで異なる部分も多くあります。
この記事では、エンディングノートの具体的な書き方とともに、ACPとの違いについても解説していきます。
2. エンディングノートとは?
エンディングノートの概要
エンディングノートは、人生の最期に向けて自分の希望を自由に書き記すノートです。
法的効力はありませんが、自分の意思を家族や友人、または医療関係者に伝える大切な役割を果たします。
実際に、緩和ケア病棟で私が担当した患者さんの中にも、エンディングノートを使って家族への感謝の気持ちを伝えたり、
葬儀に対する希望を事前に共有したことで、家族が最期の時間を落ち着いて過ごせた例が多くありました。
エンディングノートに記載する内容
エンディングノートには、以下のような項目が含まれることが一般的です。
医療に関する希望
終末期の治療方法や延命措置に関する意向、どのような医療ケアを希望するか。
葬儀やお墓の希望
葬儀の形式や場所、宗教儀式の有無、どのような形で送り出されたいか。
遺産や相続の希望
法律的な遺言書とは異なるものですが、自分の財産や大切なものをどのように分配したいか。
家族や友人へのメッセージ
感謝の気持ちや、伝えたい言葉を自由に書き残す。
その他の希望
ペットの世話、友人や知人への通知方法、最期にやりたいことなど。
エンディングノートの目的
エンディングノートの最大の目的は、家族に自分の意向を明確に伝えることで、彼らが迷わず決断を下せるようにすることです。
終末期の医療や葬儀に関する決断は、家族にとって大きな負担となることがあります。
エンディングノートを通じて、自分の希望を事前に明確にしておけば、家族が不必要な心配や迷いを抱えることなく、
患者の意思に沿った形で最期の時間を過ごすことができます。
3. エンディングノートの書き方
エンディングノートを書く際に、次のステップに従うことで、自分の希望や思いを整理しやすくなります。
ステップ1:自分の希望を整理する
まず、自分がどのように最期を迎えたいかを具体的に考えることから始めましょう。
医療面での希望、葬儀の形式、家族へのメッセージなど、何を伝えたいかを自由に書き出してみてください。
最初から完璧に記入する必要はなく、思いついたことから順に書き加えていくとよいです。
ステップ2:感情面の準備
エンディングノートを書くこと自体が、心理的な準備にもつながります。
自分の最期について考えることは、時に不安や恐怖を感じるものですが、エンディングノートを通じて自分の希望を明確にすることで、その不安を和らげる効果があります。
緩和ケア病棟の患者さんの中には、エンディングノートを書くことで、最期に対する覚悟と安心感を得た方が多くいらっしゃいました。
ステップ3:家族と話し合う
エンディングノートに書いた内容は、必ず家族と共有しましょう。
ノートを書くだけでなく、それを家族に伝えることで、より具体的な準備を進めることができます。
家族にとっても、事前に患者の希望を知ることができれば、最期の時間をどう過ごすべきか迷うことが減り、結果として穏やかにその瞬間を迎えることができます。
4. ACP(アドバンス・ケア・プランニング)との違い
ACPとは?
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)は、患者が将来的な医療やケアに関して意思決定を行うプロセスをサポートする仕組みです。
ACPは、患者、家族、医療者が共に行う意思決定プロセスであり、将来の医療に関する具体的な希望を文書化した「アドバンス・ディレクティブ(事前指示書)」などが含まれることもあります。
エンディングノートとの違い
エンディングノートとACPはどちらも終末期の準備に関わるものですが、その目的と適用範囲にはいくつかの違いがあります。
法的効力
ACPは、医療の現場で法的に患者の意向を反映させる手段として機能します。
これに対し、エンディングノートは法的効力を持たず、家族や医療者に希望を伝えるための非公式な手段です。
医療者の関与
ACPでは、医療者が積極的に患者の意向を確認し、その意思に基づいた医療方針を策定します。
一方で、エンディングノートは個人が自由に書き残すものです。
内容の範囲
ACPは主に医療に関する意思決定を対象としていますが、エンディングノートは医療以外にも葬儀や相続、感謝のメッセージなど幅広い内容を網羅しています。
5. エンディングノートを活用するためのアドバイス
エンディングノートを活用する際に、いくつかのポイントがあります。
早めの準備が大切
緩和ケア病棟での経験から、多くの患者さんは最期の瞬間が近づくと感情的に揺れ動き、冷静な判断が難しくなることがあります。
エンディングノートは、できるだけ早い段階で準備を始めることが理想です。
まだ健康な時期から、自分の将来について考え、ノートに書き記すことで、急な病状の悪化にも慌てず対応できるようになります。
ノートの保管場所と共有
エンディングノートは、書いた後にどこに保管するかも重要です。
家族や医療者に見てもらう必要があるため、分かりやすい場所に保管し、家族にその場所を伝えておきましょう。
さらに、ノートの内容は定期的に見直し、状況が変わった場合には更新することも大切です。
6.おわりに
エンディングノートは、自分の思いや希望を家族に伝えるだけでなく、自分自身にとっても心の整理をするための大切なツールです。
人生の最期をどう過ごしたいかを考え、事前に準備しておくことで、家族や大切な人たちに対して、安心感を与えることができます。
また、緩和ケア病棟で働く私たち看護師にとっても、患者さんの意向を尊重しながらケアを提供するための大切な情報源となります。
ACPやエンディングノートは、どちらも人生の終わりに備えるための重要な手段ですが、特にエンディングノートは、医療だけでなく感謝や思いを自由に伝えることができる、より個人的で温かみのある方法です。
最期の時が来る前に、少しでも自分の意向を整理し、家族と話し合っておくことで、心穏やかにその日を迎えることができるでしょう。
今すぐエンディングノートを始めてみませんか?
未来の自分、そして家族のために、今日から小さな一歩を踏み出すことが大切です。
今日もゆるーりとね💕