こんにちは。このブログの管理者
ゆるーりすと のぴまゆです。
このブログはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を利用しています。
それではゆるーりとご覧ください。
こんな方におすすめ
- 看護学生を指導する実習指導者・看護教員
- 実習での学生の関わり方や評価に悩んでいる方
- 教育理論を実践に活かしたいと考えている医療者
目次
【はじめに】
看護教育の現場で、学生に“本当の意味での学び”を届けるにはどうしたらよいのでしょうか。
私は以前、防衛医科大学校の北川明先生のご講演「経験型実習教育を支える理論と評価」に大きな示唆を得ました。
今回は、その時の学びを振り返りながら、経験型実習教育の意義、デューイやノールズの理論、そして評価の在り方についてお伝えします。
1.経験型実習教育とは
北川先生の講演で繰り返し強調されていたのが、「経験から学ぶこと」の重要性でした。
これは教育哲学者ジョン・デューイの理論に基づくもので、単なる体験の積み重ねではなく、「行為とその結果の関係を見出し、リフレクション(省察)を重ねることで実践知を育む」という考え方です。
経験は、それ自体ではなく、それを振り返り、意味づけることで学びに変わる——
デューイのこの視点が、看護教育にも応用されているのです。
-
-
「経験の再構成」とは?デューイの教育哲学が示す学びの本質
こんにちは。このブログの管理者 ゆるーりすと のぴまゆです。 このブログはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を利用しています。 それではゆるーりとご覧ください。 こんな方におすすめ デ ...
続きを見る
2.ノールズのアンドラゴジー理論に学ぶ
講演ではもう一つ、成人教育理論であるノールズの「アンドラゴジー」についても触れられました。
看護学校には年齢制限はありません。
約70%の学生が20代と言われていますが、30代、40代の学生も最近では珍しくありません。
その中には、看護学以外の学士の学位を持つ方や社会人として一般企業に就職して経験を持つ方もいます。
このように、学生はすでに成人であり、「自分の生活と関連づけた学び」や「目的意識のある学び」が有効だとされます。
つまり、知識を“教え込む”のではなく、学生自身が「なぜこの知識が必要なのか」を実感できるような支援が求められるのです。
3.指導型アプローチと経験型アプローチの違い
指導型アプローチでは、学生の失敗に対して「謝らせて終わり」という場面も見られます。
しかし、経験型アプローチでは、その失敗を共に分析し、次のステップにつなげていく姿勢が重要です。
教員が一緒に悩み、共に考えることで、学生の自己効力感が高まり、学びが深まる
——これはまさに「ケアリング」の姿勢でもあると私は感じました。
学生の強みを見出し、それを認めてあげること。
これは教員としての大きな役割であり、信頼関係の構築にもつながります。
4.経験型教育における評価のあり方
評価の話題も非常に興味深いものでした。
評価には「個人特性による課題」と「実習目標達成の課題」があり、それを混同しないことが大切です。
「個人特性による課題」とは、主に課題が個人が抱える特性(例えば、学習意欲、コミュニケーション能力、過去の経験など)によって生じる学習上の困難さや遅延を指します。
また、「実習目標達成の課題」は、実習を通して習得すべき具体的な知識やスキル、態度を達成することです。
個人特性による課題は、学習プロセスに影響を与える可能性があり、実習目標の達成を妨げる可能性があります。
しかし、課題を認識し、適切な支援を受けることで、実習目標の達成を成功させることができます。
また、評価には必ず教員の価値観が影響するため、完全な“公平”は存在し得ません。
だからこそ、
・評価基準を明確に学生に提示すること
・教員自身の価値観も適切に共有すること
が必要です。
【まとめ】
学生にとって意味ある学びとは、単なる知識の受け取りではなく、経験を通して“気づき”を得ることです。
そしてその気づきを支えるのが、教員の関わり方であり、評価の在り方です。
教員は「学生の強みを見つけ、共に成長する関係性」を築いていくことが必要なのではないでしょうか。
今日もゆるーりとね💕