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こんな方におすすめ
- 家族看護学を学んで活用したい。
はじめに
現代の家族は、形態や機能が多様化しています。
そのため、家族看護を実践するうえで、家族を深く理解することが求められます。
本記事では、家族看護学において基盤となる3つの理論、すなわち「家族発達理論」「家族システム論」「家族ストレス対処理論」を中心に解説し、それぞれの実践への応用について述べます。
※この記事は自身の学修成果レポートに基づいて作成しています。
1. 家族発達理論
家族発達理論とは家族発達理論は、家族の成長と発達を周期的な変化としてとらえ、各段階における特徴や発達課題を明らかにします。
この周期的な変化は、家族周期(ファミリー・ライフサイクル)として表現され、それぞれの段階において特有の課題が存在します。
発達課題の具体例
宮下(2016)によると、以下のような家族周期に応じた発達課題があります。
家族周期に応じた発達課題(出典:ナーシンググラフィカ 成人看護学⑥ 緩和ケア、p.257)
家族ライフスタイルの多様性一方で、すべての家族が典型的な家族周期に当てはまるわけではありません。
子どもを持たない夫婦や再婚家庭など、家族の形態に応じた発達課題が存在することも重要です。
多様な家族ライフスタイルとその発達課題(出典:家族看護学-理論と実践-第5版,p.50)
2. 家族システム論
家族システム論とは家族システム論は、1945年に生物学者ベルタランフィによって提唱された一般システム理論を基盤としています。
この理論では、家族を一つの開放システムとみなし、家族成員間の相互作用や関係性を重視します。
家族システムの5つの特性鈴木(2019)は、家族システムの特性として以下を挙げています:
全体性(Wholeness):家族成員一人の変化が家族全体に影響を与える。
非累積性(Nonsummativity):家族全体の機能は、成員の機能の総和以上である。
恒常性(Homeostasis):家族は変化に対応して安定を取り戻そうとする。
循環的因果関係(Circular Causality):家族内の行動が次々と反応を引き起こす。
組織性(Organization):家族内には階層性と役割期待がある。
家族システム論の実践応用家族システム論は、家族療法や家族アセスメントモデルの基盤として活用されています。
例えば、家族機能の評価尺度を使用することで、家族全体の健康を支える具体的な方法を見出すことができます。
3. 家族ストレス対処理論
家族ストレス対処理論とは家族ストレス対処理論は、家族が直面するストレスにどのように対処するかを明らかにする理論です。
ヒル(Hill)は、以下のモデルを提唱しました。
ジェットコースターモデル
危機への適応過程を表現したもの。
時間の経過に従って、家族はこのように①~③過程をジェットコースターのようにたどり、再組織化の水準へと戻る
①衝撃を受けたあと
②解体期間(下り)
③回復期間(上り)
石原邦雄編著:家族と生活ストレス P85 放送大学教育振興会 2000』
ABCXモデル
家族危機の発生要因を構造化。
その後、マッカバン(McCubbin)は、より長期的な視点から家族ストレスを分析する「二重ABCXモデル」を提案しました。
家族ストレス、順応、適応の回復モデル(McCubbin, M.A.鈴木和子訳)(出典:家族看護学-理論と実践-第5版,p.57)
実践への応用この理論は、家族のストレス回復力や適応状況をアセスメントする際に役立ちます。
具体例をモデルに当てはめることで、家族が抱えるストレス要因や脆弱性を明確化し、問題解決の方向性を示すことができます。
まとめ
家族看護学における「家族の理解」は、理論に基づく視点が重要です。
家族発達理論、家族システム論、家族ストレス対処理論は、家族を多角的に捉え、実践において根拠のある援助を提供するための基盤となります。
看護師として、家族一人ひとりの状況に応じた柔軟な対応を目指しましょう。
参考文献
宮下光令(2016)『ナーシンググラフィカ 成人看護学⑥ 緩和ケア』
鈴木和子(2019)『家族看護学-理論と実践-第5版』
石原邦雄(2000)『家族と生活ストレス P85 放送大学教育振興会 2000』
今日もゆるーりとね💕